2024/10/01 16:29

水風呂に入る際に感覚として伝わるのは水温だけではないはずだ。水がやわらかい、そう感じたことはないだろうか。では、水をやわらかいと感じるのはなぜか。
今回は水の硬度という観点から考える。硬度とは、水1000mL中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を炭酸カルシウムの量に換算した数値である。WHOの基準では、硬度が120mg/L未満を軟水、120mg/L以上を硬水という。硬水だと石鹸が泡立たないとよく言うが、それは水中のカルシウムやマグネシウムが石鹸中の脂肪酸と結びつくことで石鹸カスができてしまうからだ。入浴する場合、石鹸カスが毛穴に詰まると皮膚呼吸が悪くなり新陳代謝が鈍くなるため、新たな皮膚層を作れずに皮膚が荒れてしまう原因になる。つまり、硬水はこと入浴に関しては皮膚に負担をかけやすい。逆に軟水は石鹸カスができづらいため、角栓に水分が入りやすくなり、皮膚への負担も少ないだろう。これが、水をやわらかいと感じる要因の一つではないだろうか。
日本の水質は基本軟水とされており、もし硬度が感触としてのやわらかさに直結しているのならば、日本は水風呂天国といっても過言ではないだろう。とはいえ、水のやわらかさについては個人の感覚によるところが大きいのは事実である。画面の前のあなたも成分や硬度に着目して自分の好みの水風呂を見つけてみては。
参考(2024/10/1)
Kaohttps://www.kao.com › detail花王 | 製品Q&A | 【成分・働き】温泉などで石けんの泡立ちが悪くなるのはなぜ?
クリタックhttps://www.kuritac.co.jp › map全国水質マップ | 水のプロフェッショナル
サウナイキタイhttps://sauna-ikitai.com › articles水風呂にまつわるエトセトラ
Saunologyhttps://saunology.hatenablog.com › ...入浴と硬水・軟水 - Saunology -Studies on Sauna- - はてなブログ